お墓の移動にかかる費用や手続きとは?スムーズに行うポイントも解説します!

2021年1月25日

仕事や結婚などの事情でお墓から遠い場所に住まなければならない方もいるでしょう。そんなとき、改葬といって、所定の手続きをとることでお墓を他の場所に移動させることが可能です。
この記事では、お墓を移動させる際に必要な費用や、移動する際の手続き、移動をスムーズに行うポイントについて解説していきます。




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お墓の移動が必要なケース


お墓を移動したいと考えるケースとしてはどのようなことが挙げられるのでしょうか。それぞれのケースを詳しくご紹介していきます。

承継者問題の解決

まず、承継者問題を解決するためにお墓を移動するケースが挙げられます。

そもそも、お墓の承継者は、先祖を祀るためのお墓を継いで守る人です。承継者はお墓の管理や法要の主宰をし、遺骨の行方を決める権利を持ちます。また、寺院墓地にお墓がある場合は、檀家も務めます。
一般的には、お墓の承継者になるのは長男や配偶者ですが、本来は誰がなっても構いません。ただし、家族や親族以外の方が承継者になる場合は、事前に了承を得る必要があります。

近年は少子高齢化の影響で承継者がいない場合があり、この問題を解決するために永代供養墓に遺骨を移動する方が増えています。永代供養墓はお墓以外で遺骨を納める施設であり、供養料を事前に支払うことで、毎年の管理料がかからずに、霊園や寺院が遺骨を管理してくれます。
承継者がいない方のみならず、年金暮らしの高齢者が管理料を支払うことが難しくなり、お墓を移動させるというケースもあります。

お墓の場所を家の近くにする

お墓の場所が家から遠い場合、なかなかお墓を訪れることができません。若い頃は問題なく移動できていても、高齢になってからお墓までの移動距離が遠いと身体に負担がかかってしまいます。このため、遠いお墓を居住地近辺に移動させたいと考えるケースがあります。

お墓を居住地近辺に移動させれば、高齢になってからでも頻繁にお墓参りを行うことが可能です。

寺院の檀家を離れる

地方から都会に移り住むなどの理由で、やむをえず檀家を離れ、それと同時にお墓を移動させるケースがあります。毎年支払う檀家料を負担に考え、離檀する方もお墓を移動させる場合があるようです。



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お墓を移動する場合のパターン


実際にお墓を移動させる場合、そのパターンは大きく分けて3つあります。ここでは、それぞれのパターンについてご紹介します。

遺骨のみ移動する

お墓を移動させる方法としては一番多いのは、今ある墓石を解体し、遺骨を取り出して新たなお墓に入れる方法です。移動先は納骨堂である場合や新たにお墓を購入する場合があります。

遺骨と墓石を移動する

遺骨と墓石を一緒に移動させるのはあまり多いケースではありません。移動前のお墓の大きさが移動先と同様である確率が少ないからです。
墓石が古くなっていて磨く必要がある場合は、加工・磨き直し費用が加算され、費用が高くなる場合があります。

分骨する場合

分骨とは、故人の遺骨を2か所以上の場所で納骨し供養することです。通常は遺骨を1か所に納めますが、遺族の心の支えや励みとするため、分骨して遺骨を手元に残して供養する手元供養が一般にも浸透し始めています。分骨の際は、分骨証明書が必要になります。



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お墓の移動に必要な費用


では、お墓を移動する際、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここからは、総費用やそれぞれの段階でかかる費用の相場をご紹介します。

総費用の相場

お墓の移動にかかる総額の相場は約300万円です。ただし、移動に関する手続きが滞ると、作業が遅れてそれ以上の費用と手間がかかることもあります。
それぞれの段階でどのような費用がどの程度かかるかは、この後詳しく説明します。

移転元でかかる費用の内訳

まずは移転元でかかる費用を解説します。
お墓を移動させるためにはまず、今あるお墓を更地に戻し、霊園や墓地管理者に返還する必要があります。この際必要なのは、墓石の撤去、遺骨の取り出し、閉眼供養、運搬という作業です。寺院墓地の場合は、これに加えて離檀料が必要になります。以下では、それぞれの費用相場について詳しくご紹介します。

・遺骨を取り出す費用
お墓から遺骨を取り出す際には費用が発生します。業者に依頼せず自身で取り出す場合は無料ですが、遺骨が埋葬されているカロート部分は非常に重く怪我をする可能性があるため、業者に依頼するのがおすすめです。遺骨を取り出す際の費用相場は、一体につき3万円~5万円程度です。

・閉眼供養の費用
お墓を移動する際は、必ず墓石に宿る魂を抜いて、ただの石に変えなければいけません。この墓石に宿る故人の魂を抜き取る儀式を閉眼供養と呼びます。閉眼供養の流れは、僧侶がお墓の前で読経した後に参列者がお焼香をあげるのが一般的です。閉眼供養の費用相場は、3万円~10万円で読経される僧侶にお布施として渡します。

・墓石・区画処分費用
墓石や区画の処分は石材店に依頼します。お墓の周囲を囲う外柵や植木がされているものも同様に処分します。墓石や区画を処分する費用相場は、墓石の処分込みで1㎡あたり10万円~20万円程度です。ただし、お墓の区画内が狭く、処分するために必要な重機が使えない場合は、手作業で行う必要があるため、追加の費用がかかります。

・運搬費用
墓石ごと移転先に移す場合は、移転先までの運搬費が発生します。運搬費用の相場は石材の大きさや運搬距離によって費用が変わりますが、距離が100km毎におよそ15万円~20万円程度が相場です。

・離檀料
離檀料とは、お墓の移動に伴って檀家を離れる際に必要な費用です。法的には支払う義務はありませんが、長年お世話になった感謝の気持ちとして包みましょう。
離檀料の相場は3万円~20万円程度です。相場はお寺との関係性によって異なりますので、お寺に確認しましょう。

移転先でかかる費用の内訳

お墓の移転先でも、遺骨を埋葬するまでにかかる費用があります。それぞれ解説していきます

・施工+石代
故人の遺骨を収蔵できる納骨堂や、霊園や墓地管理者が遺骨を管理する永代供養墓に移動させる場合は必要ありませんが、一般墓に移動させる場合には新たなお墓を購入する必要があります。
新しくお墓を建てる際の墓石費用は150万円~350万円が相場です。ただし、石材の大きさや種類によって値段の幅は広くなっています。墓石にはさまざまな種類があり、それぞれの特徴があるため、信頼できる石材店に相談し、ご自身に最適なものを選びましょう。

・開眼供養
開眼供養とは新しくお墓を購入した際に行う法要を指します。新しい墓石は故人の魂が宿っていないただの石に過ぎません。そのため僧侶が読経し故人の魂を墓石に宿す必要があるのです。
開眼供養のタイミングは厳密に定められていませんが、四十九日や一周忌など親族が集まる行事で行うのが一般的です。開眼供養の費用相場は、3万円~5万円程度です。

・永代使用料
永代使用料とは、土地を使用する権利を永代に渡って取得するための費用です。霊園や墓地に支払うことで永代使用権を取得することができます。
永代使用料の相場は、20万円~200万円程度です。相場に開きがあるのは、墓地の立地場所や区画の広さによって費用が異なるためです。永代使用料は一度支払うと原則返還されないため、慎重に霊園や墓地を選ぶ必要があります。



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移動する前に必要な書類


お墓を移動する際には、いくつかの手続きが必要です。ここでは必要な書類を解説していきます。

改葬許可証

改葬許可証とは、お墓の移動を許可する許可証です。改葬許可証がなければお墓を移動させることはできません。改葬許可証は、移動前のお墓の管理者、移転先の管理者の両方に提示する必要があります。必要になる枚数は、遺骨1体に対して1枚です。複数遺骨がある場合は必要枚数分用意しましょう。

改葬許可証を取得するためには受入証明書、埋蔵証明書、改葬許可申請書という3つの書類が必要です。改葬許可証の申請は、必要書類を地方自治体に提出することで可能です。改葬許可証の有効期限はありません。

改葬許可証の発行手数料はお住まいの地方自治体によって異なりますが、無料~300円程度が相場です。事前に自治体に問い合わせて費用を確認しておきましょう。

受入証明書

受入証明書とは、移転先の霊園や墓地の管理者が遺骨の受入を承認したことを証明する書類です。受入証明書は、改葬先の霊園または墓地の管理事務所から入手できます。しかし、実際に訪れることが難しい場合は霊園や墓地のHPからダウンロードできる場合もあります。地域によっては、故人の除籍抄本が必要になることもあるので事前に確認しましょう。

受入証明書は、
 手数料:かかる場合もある。
 有効期限:霊園や墓地によって設けられている場合がある。
 期間:場所によってさまざま。管理者に直接問い合わせて確認しておくと良い。

埋蔵証明書

埋蔵証明書とは、現在使用しているお墓に遺骨が埋葬されているかを証明する書類です。埋蔵証明書は、移転元の管理者から発行してもらうことができます。必要枚数は、遺骨1体に対して1枚必要に。埋蔵証明書の手数料は、1枚につき300円~数千円程度が相場となっています。

改葬許可申請書

改葬許可申請書とは自治体へお墓を移動する申請をするための書類です。改葬許可申請書は、移転元の役所か出張所の戸籍関係の窓口でもらえます。直接行けない場合は、役所のHPからダウンロードすることも可能で、遺骨1体に対し1枚必要になります。
改葬許可申請書の手数料も、自治体によって無料な場合とそうでない場合があるので、事前に問い合わせて確認しておきましょう。



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移動する前に確認しておくこと


お墓の移動の前に、親族の意向や菩提寺との関係について考えなければ、後でトラブルに発展する可能性があります。ここからは、事前に確認しておくべきポイントについて解説します。

親族の意向

当然ながら、お墓の移動は事前に親族に相談しておく必要があります。お墓の移動は、承継者と承継者の同意を得た人しか行うことができません。そのため、実際には承継者が独断で移動させることができてしまいます。しかし、移転後に親族に報告することで、関係性が悪化する可能性があります。お墓の移動は事前に相談して了承を取ってから行うことが重要です。

菩提寺との関係

菩提寺とは、先祖代々故人の冥福を祈ってもらうお寺のことです。以前は近しい肉親がお釈迦様のように悟りを開いて目覚めるように、という願いが込められていましたが、最近では、葬儀や法要を執り行う場所を意味します。

寺院墓地にあるお墓を移動することは菩提寺から離れるということを意味します。基本的には管理者がお墓を移動させることを拒む権利はありませんが、長年お世話になった場所から離れることで関係性がこじれる原因にもなります。それでもお墓を移動する際は、なるべく穏便に済ませられるコミュニケーションを心がけましょう。



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まとめ


この記事では、お墓の移動にかかる費用と手続きについてご紹介しました。最近では、地方から都会に移り住む人や承継者のいないお墓が増えたことから、お墓を移動する方が増えています。ただし、実際に移動することを決めた場合は、トラブルを避けるために必ず親族や菩提寺と事前の話し合いを行っておきましょう。

お墓の購入を検討している方はぜひ和泉家石材店にお越しください。和泉家石材店は、創業130年の老舗の石材店で、千葉県でナンバーワンの実績を誇ります。スタッフは全員お墓ディレクター1級または2級を取得しているお墓に関するプロなので、要望と料金に合わせ最適なお墓をお選びいたします。購入後のアフターケアも充実しており、余計な費用は発生しません。お墓についてのお悩み、ご要望はぜひ和泉家石材店にご相談ください。



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