お墓には種類がある?地域でも違うお墓の種類やデザインを紹介

2020年12月10日

家族の形態が昔と変わるにつれ、お墓の種類も様々な形に変化してきているのをご存知でしょうか。共同墓や個人墓など、多様化するお墓のタイプや、地域によっても異なるデザイン、そして世界のお墓事情などをご紹介していきます。




ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方

お墓には種類がある?


お墓と言えばご先祖様から受け継がれているもので、家族が皆同じお墓に入るイメージがあるかもしれません。

しかし、代々伝わるお墓がある一方で、家族を持たない人や子供を作らない夫婦、実家から遠い場所に住んでいる人など、家族の形態が変化することに応じたお墓もできています。現代のお墓にはどのような種類があるのか、見ていきましょう。

一般的な「継承墓」

霊園やお寺の墓地に建て、墓石に「〇〇家之墓」や「先祖代々之墓」などと刻んでいるのが「継承墓」と呼ぶお墓です。このお墓は伝統的なお墓のスタイルで、一般墓とも言います。

継承墓には家族や親せきの遺骨を一緒に納め、墓誌と言う石碑に亡くなった方の名前や亡くなった年月日などを刻みます。継承墓は、墓地の永代使用権という、永代に渡りお墓の区画を使用する権利を得て建て、永代使用者の名義を受け継ぎ代々お墓を守っていくのです。

継承者の心配がない「共同墓」「個人墓」「夫婦墓」

継承墓は、先祖の代から守ってきたお墓を引き継いでいくことで供養をしていきます。ただ、将来的にお墓を守る人が途絶えるという心配もあるかもしれません。そこで、最近は継承の必要がないお墓のニーズも増えてきています。

継承者のないお墓には、ひとりの人の遺骨のみを納める「個人墓」や、実家のお墓には入らず夫婦だけでお墓に入る「夫婦墓」、他の人とお墓を共有することで墓石を建てる必要がない「共同墓」などがあります。

新しいお墓の種類は将来的に合祀となる

新しいスタイルのお墓として注目されている個人墓や夫婦墓は、しばらくの期間は継承墓と同じ形のお墓に納骨するのが一般的なようです。個人墓や夫婦墓を選んだ人はまず霊園と契約をし、その契約期間が終了したら、永代供養塔とも言う共同墓に遺骨が移され、合祀されます。

合祀とは、骨壺から遺骨を取り出して、家族以外の他の人の遺骨と一緒に埋葬することです。自分のお墓を持たないと、はじめから決めている人は亡くなったらすぐに合祀を希望する場合もあれば、しばらくの間は夫婦、またはひとりでお墓に眠り、後に合祀してもらう選択肢もあります。



ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方

お墓を建てないで供養する場合もある


ここまでは一般的なお墓と、最近増えつつあるお墓の種類を紹介しましたが、お墓を建てずに供養する方法を探す人もいるかもしれません。お墓を建てない選択をする背景には、継承者がいない、金銭的に難しいなど様々な理由があります。

お墓を建てないと希望する人に向けた供養の方法を三つご紹介します。

納骨堂を購入し、遺骨を納める

納骨堂とは、建物の中にお墓を作り、遺骨を納める方法です。納骨堂にはロッカータイプのもの、仏壇が建物内に並んでいるもの、納骨の際に割り当てられた番号を機械に入れると遺骨が自動で運ばれてくるスタイルのものなど、いろいろな種類があります。

霊園や寺院の墓地と違い、納骨堂は必要となる土地の面積が少なくても多くの遺骨を納められるため、墓地が不足がちな都市部でのニーズが高いようです。また、納骨堂はアクセスしやすかったり、施設によっては開館時間が長かったりするためお参りがしやすいという声もあります。

自然葬で供養する

お墓を建てずに供養する方法の中には自然葬もあります。自然葬とは、遺骨をお墓に納める代わりに山や海など、自然に還す方法です。お墓の継承が難しい、お墓を建てるための費用を抑えたい、あるいは故人の希望、など、様々な理由で自然葬を選ぶ人がいます。

自然葬のタイプは、墓石を建てる代わりに樹木を故人のシンボルとする「樹木葬」や、遺骨を粉砕して海や山に撒く「海洋散骨」「山岳葬」などです。注目されている自然葬ですが、取り扱う業者はまだ限られているようなので、早めに調べておくとよいでしょう。

自宅で供養する

大切な人の遺骨をお墓や納骨堂に納めず、できるだけ手元に置いておきたいと考える人もいるかもしれません。その場合には自宅で遺骨を管理する手元供養(自宅供養)というスタイルがあります。故人とのつながりをいつでも持っていたいという人が手元供養を選んでいるようです。

手元供養には、遺骨や遺灰をすべて自宅で管理する方法と、一部を自宅に置いて、残りを墓地や寺院へ納めるという方法があります。手元供養を選ぶ人の中には、遺骨の一部を細かくし、アクセサリーなどに加工して身に着けている場合もあるようです。



ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方

海外のお墓事情を覗いてみよう


ここまでは多様化する日本のお墓についてご紹介してきました。それでは、海外のお墓事情はどのようになっているのでしょうか。日本は現在も先祖代々のお墓を守る継承墓が多いですが、海外には家族がひとつのお墓に入るという考えは少ないことと、火葬ではなく土葬が多いため、個人墓が主流のようです。

アジア圏のお墓事情

日本もアジアの一部ですが、同じアジア圏でも他国のお墓事情は日本とは異なるようです。お隣の韓国はかつて土葬が主流でした。維持が大変や土地不足などの理由から現在は火葬が推奨されています。

現在の韓国は、火葬後にロッカー式の納骨堂に遺骨を納める、または樹木葬の方法がとられているようです。中国も韓国と同じく埋葬する土地が不足しているために場所を取らない樹木葬や海洋散骨などが勧められています。インドは宗教上の理由から火葬後に遺骨をガンジス川に流すためお墓を持たない人が多いようです。

ヨーロッパのお墓事情

ヨーロッパの国々は、宗教によって葬送や埋葬方法が異なります。例えばフランスはほとんどの国民がカトリック教徒のため土葬が基本です。お墓の下は複数の人が埋葬できるよう広く作ってあります。ただ、近年は特定の宗教を持たない人が増えたり、エコが推奨されたりすることから、火葬する人も増えているようです。

イギリスは移民が多いため様々な宗教背景を持つ人がいます。フランスと違うのは宗教だけでなく、個人や夫婦のお墓が一般的ということです。イギリスも火葬スタイルが増えており、完全に遺灰にした上でお墓や故人の好きだった場所に撒く方法をとっています。

埋葬方法にも種類がある

日本以外の国の埋葬方法については、土葬と火葬をご紹介しましたが、その他にも様々な埋葬の方法があるようです。日本でも増えてきた樹木葬は海外でもよくおこなっています。

チベットでは天葬師と呼ばれる専門の人が遺体を解体して野鳥に食べさせる方法が主流です。別名鳥葬とも呼ばれ、肉体を鳥に布施することで空に舞い天に還ると言われます。チベットには天葬が難しい場所では読経後に遺体を川に流す、水葬と呼ばれる埋葬方法もあるようです。



ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方

墓石の形にも種類がある


これまではお墓の種類について触れてきました。ここからは、墓石の種類に注目していきます。墓石も、一般的な形のものから、故人の好きだったものや言葉などが反映された個性的なデザインのものまで、いろいろ種類があります。また、墓石に使う石材にも300以上もの種類があると言われています。ここでは墓石の種類を見ていきましょう。

最も多いのが和型の墓石

墓石の形の中で最もよく見るのが、和型と呼ばれるものです。和型の墓石は縦長の石柱(竿石)を中心に構えたお墓で、表面には「〇〇家之墓」、「先祖代々之墓」などの文字が刻まれており、石塔タイプとも呼びます。

石塔タイプ以外の和型墓石は、五輪塔、宝篋印塔(ほうきょういんとう)の2種類です。五輪塔の石にはそれぞれ空・風・火・水・地の意味があり、宝篋印塔はご先祖様をお祀りするために建てます。

最近増えてきている洋型の墓石

最近よく見るのが、横長の形をした洋型墓石です。洋型墓石は竿石部分の重心が低く作ってあるために、大きな地震に遭っても倒れにくいと言われています。また、和型墓石は竿石に入れるのは「〇〇家之墓」などという決まりがあるようですが、洋型の場合は決まりがないため、好きな文字を刻めるのも人気の理由のようです。

洋型墓石を選ぶ人は、和型墓石と同じような伝統文字、故人や家を表現する文字、句や文などを自由に刻んでいます。

故人の趣味などが反映されたデザイン墓石

寺院や霊園などで、和型とも洋型とも違う墓石を見かけたことがあるかもしれません。これはデザイン墓石と呼ばれるもので、建てる人の個性が表現された墓石です。デザイン墓石には、石材店オリジナルのものと、お墓を買う人がデザインし石材店がデザインを再現する種類があります。

デザイン墓石はお墓というよりも、故人の記念碑という意味合いもあるようです。また墓石は文字だけではなくイラストを刻む場合もあります。

地域によって墓石の種類が違う

日本では、和型墓石が現在も主流の一方で洋型・デザイン型の墓石も増えてきているようです。ただ、日本国内でも本土とは異なる歴史や文化を作ってきた沖縄県には、本土では見ないお墓が存在しています。沖縄県のお墓は家に例えられるほどの大きなが特徴です。

沖縄県のお墓には台風などの強い雨風に耐えられるように屋根がついています。また、遺骨を収納する部分を広く作っているのも本土のお墓とは異なる点です。



ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方

お墓購入のための費用とは


お墓を購入する人、しない人、それぞれ理由がありますが、お墓を購入するためにはどれくらいの費用が必要なのでしょうか。お墓を購入するのは人生の中で一度あるかないかの出来事です。お墓にかかる費用の相場は150万円から300万円と言われており、内訳は、大まかに4つに分かれています。

墓石代

墓石代とは、墓石に関連する費用のことです。墓石代には墓石そのものの価格の他、文字を刻む費用、花立や香炉、カロートと呼ばれる納骨室、建てるための工事費用なども含みます。

墓石代は選ぶ石の種類や産地によっても値段が変わるようです。また、石材店によっては工事費用が別となる場合もあるため、墓石代の請求範囲をあらかじめ確認しておきましょう。

墓地代

墓地代は、永代使用料とも言う、お墓を建てる場所(土地)の費用です。墓地代は寺院や霊園など、墓地の管理施設に支払います。支払い後は永代使用承諾書という墓地の使用許可が発行され初めてお墓を建てられるのです。

墓地代は、墓地がある地域や墓石を建てる区画の面積、墓地の種類などによって値段に差が出てきます。墓地代の相場は20万円から200万円の間と言われています。

付属品代金

付属品代金とは、墓石以外にかかる費用のことです。和型・洋型・デザイン型墓石以外に、宗教や宗派によっても付属品代金が変わります。和型墓石を例として挙げると、墓石横の墓誌や、卒塔婆立て、灯篭やお地蔵様など、墓石以外に付属品を注文するとそれぞれ別途費用がかかると覚えておきましょう。

お墓の管理費

お墓購入時の費用で最後の内訳が、年間管理費です。費用相場は5,000円から1万5,000円と言われます。年間管理費に含まれるのは、お墓を建てた霊園側の管理やメンテナンス費用などです。

霊園や寺院の共有設備やスペースに改修が必要になった場合、年間管理費から使用することもあります。年間管理費は墓地の種類によって相場が変わります。



ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方

大切な家族の一員……ペットのためのお墓とは


自宅でペットを飼っている人は多いのではないでしょうか。ペットを人間と動物という垣根を越えた、家族の一員として考える人も少なくありません。動物も人間同様に命が限られています。ペットがその命を終えたとき、どのように供養していけばいいのでしょうか。ここではペットのお墓について見ていきましょう。

ペットのお墓はどうやって準備する?

ペットが死を迎えたとき、供養や埋葬方法は、以前は自宅の庭に埋めるというのが一般的だったようです。現在はペットを家族として考えている人も多く、ペット向けの葬儀や供養をおこなう環境も整ってきています。

ペットのお墓を準備する方法は、ペット専用の霊園に依頼する、自宅にお墓を建てる、ペットと人間が一緒に入れる霊園を探すなどです。自宅にお墓を建てる場合は、隣家との距離や埋葬する場所など、十分考慮した上で建てるようにしましょう。

人とペットが一緒にお墓に入ることは?

ペットとの結びつきがより深くになるにつれ、ゆくゆくはペットと自分が一緒のお墓に入りたいと考える人もいるかもしれません。ペット専用のお墓や霊園は需要があるため増えてきているようです。ただ、ペットと人間が一緒のお墓に入るというのは、動物は人間よりも下位とされるという、仏教的な考えから避けられる傾向は続いています。

ペットと人間が一緒にお墓に入れる霊園は限られているため、希望がある場合は早めに調べておくとよいでしょう。



ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方

お墓参りにぴったりなお花の種類とは

お墓参りに行く際に持っていくもののひとつがお花(供花)です。お墓にお花を供えるのは、仏陀が弟子に伝えてきたことが現在も引き継がれているとも言われています。お供えすると同時にお参りする人の心も癒してくれるお墓参りのお花には、どのような種類を選べばよいかをご紹介します。

一般的にお供えされているお花の種類

お墓に供えるお花の種類にはルールはないようです。お花を選ぶ際、まずは長持ちするかどうかを確認するとよいでしょう。例えば菊の花は長い間楽しませてくれ、枯れても花弁が飛び散りにくいです。

他には、カーネーションやリンドウ、ケイトウなどの花も好まれていて、これらを組み合わせた花束をお供えするとよいかもしれません。

タブーとされているお花の種類

お墓に供える花に明確なルールはないと説明をしましたが、避けたほうがいい花の種類は存在しているようです。例えば、香りの強い花、トゲに毒がある花、つるが伸びる花などは、近隣のお墓に迷惑をかけてしまうかもしれないので避けるとよいかもしれません。

ただし、故人がもしバラが好きだったということがあれば、そこまでタブーにとらわれず好きなお花をお供えするほうが故人も喜ぶのではないでしょうか。



ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方

まとめ


お墓の種類やデザインは、人々のライフスタイルや故人の遺志、経済的要因など好みによって変化してきているようです。多様化するお墓の種類の中から自分や家族に合うお墓を見つけるのは大変な作業かもしれません。その際は、石材店に相談するのもひとつの方法です。



ご相談・お問い合わせは
資料送付をお希望の方


「心のかようお墓づくり」

和泉家石材店のスタッフはお墓を建てる時、そして そこから始まるおつきあいを気持ちよく、末永くさせていただきたいという気持ちから“心のかようお墓づくり”をテーマに心のこもったサービスの提供とお客様のニーズへの対応に全力で取り組んでいます。お墓を建てる時はもちろんのこと、法事の際などにも独自のサービスを提供しております。

 詳細はこちら