お墓を建立するのはなぜ?建立の流れや時期についてもご紹介

2021年1月26日

毎年決まった季節や時期にお墓参りをする風習がある方は少なくないでしょう。お墓はもはやその意味を考えることがないくらい、生活の一部として浸透しています。
そこでこの記事では、そもそもどうしてお墓を建立する必要があるのか、そして実際に建立する際の流れや時期についてご紹介していきます。




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お墓を建立する意味


まずは、お墓を建立する意味について一般的に言われている3つを解説します。

故人の第二の家

お墓は故人の第二の家であるという意味を持ちます。お墓に埋葬された遺骨は、お墓を改葬しない限り、何百年という長い間、同じ場所にあり続けます。つまり、ほとんどの場合、埋葬された遺骨は生前より長い時間をお墓の中で過ごします。このため、生前の家と同様に、日当たりがよく、静かな緑の多い場所に建てたいと考える人も増えています。

遺族の心のよりどころ

遺族がお盆や命日、お彼岸などにお墓参りをすることで、お墓が遺族の心のよりどころになります。お墓は埋葬される人のためだけでなく、悲しみに暮れる遺族のためにもなります。そのため、遺族の心のよりどころにするため、景色の良さだけでなく、遺族の自宅から近いところやアクセスの良いところにお墓を選ぶ人が多数です。

先祖代々のご遺骨の置き場所

墓守となる承継者が必要になる一般墓は、先祖代々の遺骨の置き場所になります。子供がいないなど承継する人がいない場合は、後継ぎとなる承継者を必要としない永代供養墓も選択されることが増えています。



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お墓を建立するまでの流れ


ここからは、実際にお墓を建立するまでの流れをご紹介します。

埋葬の形式を決める

まずは埋葬する形式を決定します。ここでは4種類の形式のお墓についてご紹介します。

・一般墓
一般墓は一般的にお墓と聞いた時にまずイメージされる伝統的なお墓です。近年、お墓の種類の多様化によって従来の伝統的なお墓のことは一般墓と呼称されるようになりました。一般墓は家族や親族などの家単位で利用されます。管理費を霊園や寺院墓地に支払っている間は永続的に使用することができます。
一般墓は割り当てられた区画を自由に利用できるため、オリジナリティの高い墓石を建立できます。最近は個性的なデザインの一般墓も増加傾向にあります。一昔前は和型の墓石を建立する人が多数を占めていましたが、現在では洋型の墓石に自由な彫刻を刻む人も多くなっています。

ただし、霊園や墓地のルールによって墓石のデザインに制限があるケースがあります。墓石を建立する前に霊園に確認をとるようにしましょう。
ちなみに、法律上は血縁関係のない人もお墓の承継者にすることができますが、先祖代々受け継いできた一般墓は親族や家族に受け継いでほしいと考える人がほとんどです。

・永代供養
永代供養は、お墓の管理者がいなくなってもお寺が供養、管理をしてくれるシステムです。ただし、一般墓のように専用区画が割り当てられていません。遺骨埋葬後から、または一定期間の後、永代供養墓へ他人の遺骨と一緒に合祀されます。

永代供養墓は承継者がいなくても、供養してもらえるうえ、宗教宗派は問いません。管理料が不要な場合が多く、コストが抑えられます。ただし、遺骨は返却できないため、一般墓への改葬ができません。永代供養を選ぶ際は慎重に検討しましょう。

・納骨堂
納骨堂はお寺や霊園の建物の中で遺骨を保管するタイプのお墓です。墓石を購入する必要がないため、コストを安く抑えられ、室内にあるため、手入れ、管理がしやすいのが特徴です。
建物の中には多くの納骨区画があり、1つの区画を借りて納骨します。納骨堂の多くは交通のアクセスが良く、朝の早い時間から夜の遅い時間までお参りできる場所が多くあります。
納骨堂にはロッカー式、仏壇式、位牌式、自動搬送式など多様なタイプが存在します。
承継者がいない場合でも購入でき、一定の年月経過後に永代供養墓に合祀する形式の納骨堂も存在します。

・樹木葬
樹木葬とは墓石を建てずに、樹木を植える新しいタイプの埋葬方法です。ポピュラーな樹木葬は墓標であるシンボルツリーと呼ばれる樹木周辺の区画に遺骨を埋葬する形式です。シンボルツリーにはモミジや桜などが使用されます。
樹木葬は承継者が必要なく、一般墓と比較するとお墓の形状がシンプルにできており、お墓を建てるコストを安く抑えられます。
ただし、共同で埋葬されるか、一定期間後に合祀されるため、遺骨の取り出しや移動が不可能です。また、シンボルツリーが枯れたり、折れたりするリスクがあります。

お墓を建立する場所を選ぶ

埋葬形式を決めたら、お墓の建立場所を選択します。代表的な建立場所として、公営霊園、民営霊園、寺院墓地の3種類が挙げられます。

・公営霊園
公営霊園は都道府県、市町村などの地方自治体が運営、管理している霊園です。市営霊園や都営霊園は公営霊園です。公営霊園は墓地の使用料と管理料が後述する民営霊園や寺院墓地と比較すると安くなっています。また、宗教、宗派を問わずに利用できるほか、地方自治体による運営管理のため、経営体制が安定しており、閉園などのリスクが低く安心です。
一方で、公営霊園の利用を希望する場合、募集期間が決まっており、その期間に応募しなくてはいけません。また、毎年募集があるとは限らず、応募者が多い場合は抽選が行われるため、希望するタイミングで墓地の利用ができるとは限りません。さらに、地方自治体に所属する住人に提供されている霊園のため、住民票が無いと申し込めないケースが多くなっています。

・民営霊園
民営霊園は収益が目的ではない宗教法人や財団法人、社団法人が経営する霊園です。民営霊園ができた当初は郊外の広大な霊園が多くありましたが、現在は都市部にも近く、交通アクセスの良い霊園が増加傾向にあります。民営霊園は公営霊園と違って、施設や区画に空きがある時にいつでも申込ができます。
また、民営霊園は一般墓の他にも近年ニーズが高まっている樹木葬や永代供養墓を霊園内に設置できるなど、利用者の希望に沿った施設、区画が設置されているほか、参道の段差をなくし、霊園会館にエレベータを設置するなど高齢者に配慮したつくりであることも多くなってきています。
さらに、民営霊園は経営の主体が宗教法人でも、ほとんどの場合、利用者の宗教、宗派や国籍を問いません。
ただし、民営霊園は公営霊園と比較すると、永代使用料や管理費が高い傾向にあります。また、お墓を建立する工事ができる石材店が決められていることもあります。

・寺院墓地
寺院墓地はお寺の境内にある墓地です。お寺の檀家のための墓地であるため、お寺の檀家になることを利用条件に定めていることがほとんどです。そのため、埋葬を希望する寺院墓地の宗派と自分の宗派が異なる場合は改宗を求められる場合もあります。お寺の敷地内にあるため、お墓をお寺が守ってくれます。
また、檀家になることで、お寺との付き合いは深くなります。法事もお寺の施設を利用することができ、供養を丁寧にしたい方などに適しています。
ただし、寺院墓地は管理、運営をお寺で行っているため、管理料が少し高い傾向にあり、有名なお寺やアクセスの良いお寺は永代使用料もさらに高くなります。また、檀家になることで、管理費に加えて、お寺へのお布施も毎年納めなくてはなりません。

墓石やデザインを決める

お墓の建立場所を決めたら、次に墓石やデザインを決めます。墓石は色や形、石材の種類など、多くのことを決める必要があります。
墓石の石材を判断するときは、吸水率、見かけ比重、圧縮強度などのポイントがあります。

吸水率は墓石の水はけの良さを表した数値です。吸水率が低いほど、水はけが良く、良い石材と言えます。吸水率が高いと水を吸収しやすく、耐久性が低くなり、明るい色の墓石は染みのようになり見栄えが悪くなります。

見かけ比重は一定の体積に対しての質量を表した数値です。墓石は重い方が強度が高く、長持ちします。墓石を長持ちさせるためには見かけ比重が高い墓石を選びましょう。

圧縮強度は物質の圧縮に対してどれくらいまで耐えることができるか表した数値です。圧縮強度が高いほど硬質や強度が高いと言えます。墓石は雨風や日光にさらされるため、より丈夫な石を選ぶと台風や地震などの災害に強くなります。

墓石のデザインは、伝統的なデザインの和型、西洋に良くみられる洋型、個性的なデザインのデザイン墓石から選ぶことができます。墓石の費用は石の量と種類によってほぼ決まります。ただし、デザインにこだわりすぎると、加工の手間と石材のロス分が増えて価格が高くなるこことがあるため、注意が必要です。

開眼供養を行う

お墓が完成した際はお披露目として開眼供養という法要が開かれます。

・開眼供養とは
開眼供養とは、お坊さんに依頼して、お経を上げてもらい、新しく建立したお墓に魂を入れてもらう儀式のことです。仏像に目を入れることで魂を入れる儀式に由来していて、開眼法要とも呼ばれます。
お墓を建てた際は魂の入っていないお墓に邪気が入り込まないように、棹石を白布で巻き、開眼供養の時に布を取り除きます。お坊さんがお経をあげてもらい、参加者が焼香し、読経の後、礼拝して終了します。

・お祝い金
開眼供養へ招待されたときは建碑祝いというお祝い金を持参します。建碑祝いとは建碑した人に贈る御祝儀のことです。お祝い金なので、紅白水引がついた御祝儀袋に新札を包み、渡します。表書きには「建碑設立御祝」「建碑御祝」などとするのが一般的です。
納骨法要と開眼供養が同時に行われる場合は、仏事を優先して、表書きをご仏前として白黒で水引の不祝儀袋に包んで渡します。

・納骨もする場合は納骨法要をする
納骨もする場合は納骨法要も行います。四十九日法要と一緒に行うことも増えています。墓石にお供え物をし、お坊さんにお経をあげてもらい、参加者が焼香し、読経の後、礼拝して終了します。納骨法要が終わったら、参加者で会食するケースが多いようです。



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お墓を建立する時期


ここではお墓を建立する時期について3つのパターンを説明します。

四十九日法要まで

四十九日は死者が霊魂から仏になる日と考えられています。四十九日法要を行うと同時に納骨をすることが一般的なしきたりになっています。このため、お墓は四十九日法要を行うまでにあるのが理想とされます。

一周忌まで

一周忌までにお墓を建立すべきという考え方もあります。四十九日までにお墓があるのが理想的ですが、死亡してからお墓を建てる場合は間に合わないケースがあります。このため、四十九日までにお墓の建立が間に合わない場合は一周忌法要までにお墓の建立を間に合わせて、法要後に納骨します。

生前に建立する

昨今では、生前にお墓を建立する方も増加しています。生前に建立するのは縁起が良い一方で、注意点もあります。

・生前にお墓を建てるのは縁起がいい
生前に建てたお墓を寿陵といいます。寿陵はもともと中国から伝わった考え方です。
秦の始皇帝などは生前にお墓を建てていました。中国では生前にお墓を建立すると、長寿になり、子孫繁栄、家庭円満といった多くの幸福を呼ぶとされ大変縁起の良いこととされてきました。聖徳太子も生前にお墓を建てたとされています。
仏教でも、生前に墓石や位牌を用意する行為を逆修とし、寿陵と同様の意味として捉えられています。
また、生前にお墓を建てるのは終活の1つとしても注目されています。お墓を建立するのはどうしても手間がかかります。遺族に負担をかけないためにも、お墓を生前に建立する考えが広まってきています。

・納骨前でも管理料はかかる
生前にお墓を建てた場合は納骨をしていなくても、管理料は支払わなければなりません。
管理料とはお寺や霊園に支払う手数料で、維持管理費や水道代が含まれます。寺院墓地の場合はお寺にお墓を建立した際に檀家としての付き合いが始まり、法要などの行事でお布施の支払いもする必要があります。



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まとめ


この記事ではお墓を建立する意味と建立の流れや時期について解説してきました。
お墓は、末代まで大切に承継され、お墓参りを通じて家族が繋がる場所を創出するという役割を持つものです。
お墓を建てようと検討している方は、創業130年の歴史を誇り、千葉県でナンバーワンの実績を持つ和泉家石材店までご来店ください。全国優良石材店の会から技術・サービスにおいて一級品と認定されており、省庁・上場企業様からも指定店に選ばれています。
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「心のかようお墓づくり」

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