墓石掃除のポイントを解説!掃除方法からNGお手入れまで

2021年2月25日

お墓参りをするときに気になるのが墓石の汚れです。お墓を末永くきれいに保ち、次世代に受け継ぐには定期的な掃除が欠かせません。しかし、石材は日常的に取り扱うことの少ない素材であることから、お手入れ方法に悩む方もいるでしょう。間違ったお手入れで墓石の状態を悪化させないためにも、墓石の正しいお掃除方法を知る必要があります。
この記事では、墓石の汚れの原因から、やってはいけないNGお掃除、正しいお掃除方法まで解説します。




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墓石の汚れの原因


墓石の掃除を始める前に、墓石が汚れる原因を知りましょう。墓石の汚れの原因は大きく分けて2つあります。周辺環境による汚れ、そして経年劣化による汚れです。
このうち、周辺環境による汚れは、お手入れを行うことできれいにすることができます。ここでは、周辺環境による汚れについて解説します。

周辺環境による汚れ

まずは、墓石の周辺環境により生じる汚れの種類や汚れの成分などについて知りましょう。

・水垢や黒ずみ
水鉢や花立は、お供え物をしたり、雨水が溜まったりして水にさらされやすい場所です。また、墓石のつなぎ目やくぼみなどは水が溜まりやすいうえに、普段のお手入れが行き届きにくい場所でもあります。そのため、水垢や黒ずみといった汚れができやすいです。水垢とは、水分に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが固まったものです。水分は、時間が経つにつれて蒸発しますが、ミネラルといった成分は墓石の表面に残ります。この残った成分が蓄積されると水垢になります。
一方で、黒ずみとは、水分と一緒に墓石に付着したホコリや塵などが、水分の蒸発によって墓石に溜まり続けることで生じる汚れです。ホコリや塵、花粉などの細かい粒子は水分のある場所を中心に付着しやすいです。そのため、水分を取り除くことが水垢や黒ずみを防ぐうえで重要だといえるでしょう。

・シミ
シミとは、墓石の一部が変色している状態です。一口にシミといっても、その原因はさまざまです。墓石に落ちた葉が腐食したり、墓石に水分が染み込んだり、動物の糞尿などが付着したりして不純物が溜まるとシミになります。

・サビ
サビには、墓石の一部がまたは全体に赤みがかる赤サビや、黒ずんで見える黒サビがあります。サビの主な原因は鉄分です。一般的に、赤サビも黒サビも経年劣化により生じますが、周辺環境により生じる場合もあります。例えば、金属製の花立などに生じたサビが墓石に移ることで赤サビが生じます。

・苔やカビ
温かく湿った環境に墓石があると、苔やカビが発生しやすくなります。苔は、主に胞子で増える植物です。胞子は風や雨水などにより拡散され、苔の生息域を広げます。苔の成長には、水分が関係しています。
他方、カビとは、胞子で増える真菌類です。生息域の広げ方は苔によく似ています。カビは、食品に含まれる糖分のほかに、人の垢やペンキの成分などを栄養源にします。墓石の表面が凹凸している場合は、苔やカビが付着しやすいです。また、長期間お手入れしなければ、苔などが厚い層になり、墓石の内部まで入り込みます。

・虹彩現象
虹彩現象とは、墓石に付着したホコリや大気中の成分が乱反射して、墓石の水平面が虹色に見える現象です。虹彩現象は、虹ヤケとも呼ばれています。虹ヤケは、黒系など濃い色の御影石においてよく見られます。

原因となる行為

雨水などの自然環境が原因で、水垢やシミ、サビなどができることもありますが、私たちのお墓参りでの行為が汚れの原因になる場合もあります。そのような行為について解説します。

・お供え物を放置する
食べ物やお花などのお供え物を放置すると、さまざまな汚れを招く原因となります。お供え物が墓石の上で腐食するとシミの原因になります。また、食べ物のお供え物を放置すると、カラスや野生動物を呼び寄せ、お供え物が食べ散らかされるだけでなく、糞尿などで墓地が荒らされます。野生動物が胞子などを運んでくれば、苔やカビが繁殖する可能性もあります。

・ジュースやお酒をかける
故人が生前好きだったジュースやお酒をお供えする際に、墓石に液体をかける方もいるかもしれません。しかし、ジュースやお酒が墓石に染み込むとシミなどの原因となり得ます。それだけでなく、ジュースの糖分はカビの栄養源となるため、カビが繁殖する恐れもあります。

・鉄製のものを置く
お供え物を供える小物として、花立やローソク立てなどがあげられるでしょう。これらのアイテムが鉄製である場合、小物に生じた赤サビが墓石に移る可能性があります。また、缶に入った飲料を墓石に直接置くことも、サビの原因になります。特に、スチール缶は、赤サビの原因にもなり得る鉄が主成分なので注意が必要です。

・カーワックス
墓石にワックスがけをすると、光沢が出て汚れがつきにくくなり、水を吸いにくくするという効果を得られます。ワックスは、汚れを予防するために用いるアイテムです。そのため、基本的には墓石がきれいな状態でワックスがけを行います。
しかし、安易に身近にあるカーワックスを使用すると、ワックスの油が染みてムラになるため、使用は避けましょう。



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やってはいけないNGお掃除


正しいお掃除方法をご紹介する前に、やってはいけないNGお掃除について解説しましょう。ついやりがちなNGお掃除をすると、墓石の状態が悪化する恐れがあるため、注意しておきましょう。

洗剤を使うときは注意

墓石の汚れを落とす際に、洗剤を使用するという方は多いのではないでしょうか。しかし、墓石の掃除に適していない洗剤を使用すると、墓石の状態が悪化しかねません。特に、食器用洗剤や塩素系、酸性洗剤は使用しない方が無難です。ここでは、各洗剤を使用すべきではない理由を解説します。

・食器用洗剤
食器用洗剤は強い洗浄力を持ち、油汚れなどを効率よく除去できます。また、手軽に入手できるため、墓石の掃除に安易に使用しがちです。しかし、墓石の掃除に食器用洗剤を使用してはなりません。汚れが落ちるどころか、シミになったり変色したりする恐れがあります。また、食器用洗剤の洗浄力の強さが墓石に悪影響を及ぼし、墓石が傷む可能性もあります。

・塩素系・酸性洗剤
塩素系や酸性洗剤も墓石の掃除には向きません。食器用洗剤と同様、シミや変色の原因になり得るだけでなく、墓石を傷める可能性があります。また、墓石の表面に特殊なコーティングを施している場合は、塩素系や酸性洗剤の強力な洗浄力によりコーティングが剥がれる可能性もあるでしょう。墓石のコーティングは、紫外線などの外的刺激や汚れから墓石を保護する役割があります。墓石の汚れを落とすために塩素系の洗剤を使用してコーティングを落としてしまっては本末転倒です。

たわしなどでこすってはダメ

墓石の掃除といえば、たわしで汚れを擦り落とすというイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、たわしで墓石を擦ると、コーティングが剥がれるうえに、細かいキズができる恐れがあります。細かい傷ができると、光沢が失われます。さらに、傷に汚れが付着することでサビの温床になり得ます。

除草剤の散布に気を付ける

墓石周辺の草刈りを定期的に行えずに墓地が荒れてしまうという方の中には、除草剤の散布を検討している方もいるかもしれません。しかし、除草剤を使う場合は、注意点が3つあります。

1つ目は、墓地や霊園の管理者に除草剤の使用許可を得ることです。除草剤は、周囲の生態系に影響を与えるだけでなく、毒性があることから墓石や土地、人体に悪影響を及ぼす恐れがあります。そのため、除草剤の使用を禁止している墓地もあります。

2つ目は、使用方法を守ることです。除草剤に触れたり、口にしたりすると健康被害が生じる可能性が否定できません。特に、小さな子供やペットがいるご家庭は、使用する際に注意が必要です。用法・用量を守り、マスクや手袋、長袖を着用し、安全を確保して使用しましょう。

3つ目は、除草剤が墓石にかからないように注意することです。除草剤が墓石にかかると、シミになったり、墓石が傷んだりする可能性があります。



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正しい墓石掃除


ここからは、墓石を傷つけることなく掃除できる方法をご紹介します。

墓石掃除の道具

まず、正しい墓石掃除には、どのような道具を揃えれば良いのでしょうか。特別な道具を揃える必要はありません。墓石掃除の際に準備する道具は次のとおりです。

◆基本的な道具
・雑巾
・タオル
・柔らかいスポンジ
・毛先の柔らかいブラシ
・柄のついた細長いブラシ
・ゴミ袋

◆ケースバイケースで用意する道具
・墓石用洗剤
・柄杓
・ほうき
・ちりとり
・バケツ
・軍手
・カマや剪定バサミ
・除草剤
・手袋
・マスク

墓石を掃除する場合は、基本的な道具を用意しましょう。雑巾やタオルは、なるべく新品を用意することをおすすめします。なぜなら、古い雑巾などの汚れが墓石に付着する可能性があるからです。毛先の柔らかいブラシや柄のついた細いブラシとして、歯ブラシなどを用いることをおすすめします。
頑固な汚れがある場合は、墓石用洗剤があると便利です。なお、墓石用洗剤は、ホームセンターなどで販売されています。また、墓地で柄杓やバケツを借りることができない場合は、個人で用意しましょう。

墓石掃除の流れ

1.周辺の掃除
墓石掃除を始める前に周辺を整えましょう。雑草取りや落ち葉拾いなどを行い、周辺のゴミを取り除きます。

2.墓石の掃除
次に、墓石の掃除に取り掛かります。墓石の掃除は、上から下に向けて水洗いするのが基本です。墓石に水をかけて、雑巾やスポンジを使って上から下へ水拭きしましょう。墓石に刻印された文字の凹みや水鉢などのくぼみ、溝などは毛先の柔らかいブラシや歯ブラシなどを使って汚れをかき出してください。濡らした軍手を着用して指先で汚れをかき出す方法もおすすめです。水垢やサビ、シミなどの汚れがひどい場合は、墓石用洗剤を活用しましょう。墓石用洗剤には、汚れの種類ごとに特化したものがあります。汚れの種類を見極めて適した洗剤を使用しましょう。

3.小物の手入れ
そして、花立やローソク立て、線香皿などの小物を洗います。花立の奥は、柄のついた細長いブラシまたは歯ブラシなどを使って汚れを落としてください。

4.乾拭き
最後に、乾いたタオルで墓石を乾拭きして完了です。

業者に依頼する

石材店などの業者に墓石のクリーニングを依頼することもできます。お墓が遠方にある場合や、自分で墓石を掃除することに抵抗がある場合、墓石の汚れがひどい場合などは、業者に依頼することをおすすめします。特に、汚れがひどいからと自己流で掃除を進めると、墓石に傷やシミができるなど状況が悪化する可能性があります。トラブルが起こる前にプロに相談しましょう。



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石材の経年劣化はどうする?


墓石は、時が経つにつれて艶が失われ、風合いが変わります。これを経年劣化と呼びます。経年劣化は、立派な墓石であっても避けられません。ここでは、経年劣化の原因と対処法について解説します。

劣化の原因

石材の経年劣化によって、色やけや変色、サビ、ざらつき、割れなどが発生します。劣化には主に、「墓石の環境」「墓石の構造」「石材の種類」が関わります。

・墓地の環境
墓地の環境、特に水は石材の劣化に大きな影響を与えます。石は、雨水などの水をはじいているように見えますが、実際は吸収して蓄積してもいます。墓石が濡れると変色するだけでなく、蓄積された水分が冬場に凍結するなどして石材にひび割れが生じることもあります。そのため、吸水性の低い石材の使用や水はけの良い環境への建立が大切です。ほかにも、潮風が石材の劣化を早める原因にもなるため、海が近い霊園は石材の劣化に注意が必要です。

・墓石の構造
墓石の構造は、水切れの良さに関わります。墓石の構造のうち、最も水が溜まりやすい場所が地下にあるカロートです。カロートの水はけが悪ければ、湿気や水分が溜まってしまいます。また、台座も、水が溜まりやすい箇所です。石材店によっては、カロートや台座の水はけを良くする工夫を凝らしています。そのため、お墓を建てる際には、墓石の構造も確認しましょう。

・石材の種類
石の種類によって、赤サビや黒サビといった経年劣化が起こります。石材の種類は大きく分けて、花崗岩(かこうがん)や安山岩(あんざんがん)、閃緑岩(せんりょくがん)、斑レイ岩(はんれいがん)の4種類です。花崗岩は墓石によく用いられる石材であり、赤鉄鉱が含まれます。赤鉄鉱が酸化すると、赤サビが生じやすいです。一方で、閃緑岩や斑レイ岩などは、磁鉄鉱を含みます。磁鉄鉱が酸化したり性質が変化したりすると、黒サビが生じます。

劣化の対処法

シミや変色、ひび割れ、サビなど石材の劣化が見られ、手入れによって改善しづらい場合は、石材店に相談することをおすすめします。依頼する際は、必ず作業見積もりを確認してから契約を検討することを伝えましょう。現地で石材の状態を確認してから見積もりを出すのが一般的です。見積もりの作業内容と施工料金に納得できれば、施工を依頼しましょう。このとき、施工後のアフターフォローなどについても併せて確認することをおすすめします。



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まとめ


これまで、墓石掃除といえば洗剤とたわしで擦り洗いするというイメージを持っていた方もいるのではないでしょうか。しかし、食器用洗剤や塩素系洗剤などを使用したお手入れをすると、シミや変色などが生じて墓石の状態が悪化してしまいます。適切な掃除道具を使って正しい掃除を心がけましょう。正しい手入れを続ければ、墓石を長持ちさせることに繋がります。

お墓の購入や墓石のお手入れに関してお困りの方は、「和泉家石材店」にご相談ください。和泉家石材店は、創業130年のお墓の専門店です。当店のスタッフは、お墓ディレクター1級・2級を取得しているお墓のプロフェッショナルです。良質な石材や充実したアフターサービスを自信を持ってご提供いたします。お墓は末代まで継承する大切なものです。お気軽に、お電話またはお問合せフォームよりご連絡ください。



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「心のかようお墓づくり」

和泉家石材店のスタッフはお墓を建てる時、そして そこから始まるおつきあいを気持ちよく、末永くさせていただきたいという気持ちから“心のかようお墓づくり”をテーマに心のこもったサービスの提供とお客様のニーズへの対応に全力で取り組んでいます。お墓を建てる時はもちろんのこと、法事の際などにも独自のサービスを提供しております。

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